三メートルくらい先のエリア。エッチな絵本がたくさん並んでいる先の前に始終立っていた学徒衣類の男子。彼氏が人泣かせに置いていたリュックの中に、最初冊の絵本を詰めておる。

 え!? そんな堂々と……

 リュックに押し込んでいらっしゃる。

 あ! チャックを閉めた。

 万引き?

 でももしや、リュックに入れて持ち帰れるかどうにか、確かめてるだけかもしれない。

 確かめた残りに……

 あぁ……レジを素通りして行った。

 ……

 そうか! トートバックの中に入れて、店頭を出てしまえばいいんだ。

 肩から下げていたトートバックの中に、希望原様の詩集を入れた。

 レジのフロントを通り過ぎる時、絵本を万引した男子の真似をして、店員を見ずに、堂々フロントだけを見て歩いた。

 本屋を出た。

 ターミナルビルの剥き出しの入口を開けて外に出ると、トートバックの中からニュースを取り出した。

 ターミナルビルのきっかけの前には、たくさんの自転車が停めてあった。

 ……えーい、こんなタイプ!

 その自転車の一部。雨量に濡れた新聞の入った自転車のかごに、希望原様の詩集を入れた。

 決めた!

 自分は今日から、ワルになる。

 たった今まで、まっとうなそれぞれだった。

 だめだけど、まじめに生きてきた。

 駄菓子屋でガム一部盗んですことがなかった。

 それが今では窃盗犯です。

 あんな自分に誰がした?

 そんなふうに! そんな自分にしたのは、希望原翼です!

 ターミナルを挟んで反対側にある、ダイエーに来た。

 希望原様のせいでワルになった自分は、間もなくダイエーでいやに悪いことをやる。

 とはいえ、三千九百円とかの上等製品が並ぶウエア店舗は、ワルになりたての自分にはカバンがつらい。リンリンで脱毛してきました!

ごちそうのオーダーどきを過ぎた時間だというのに、大層混んでいる。

 女子よりも却って、スーツを着たOLらしい妻のほうが多い。駅前だから、仕事帰りによる人が多いのかもしれない。

 中には自分と同い年くらいの顧客が……

 ……うー、正に気が重い。

 悪いことやるのって、酷いなぁ。

 だけど、自分はあげる。

 希望原様にあてつけをしてやると決めたんだ。

 そして、次たまたま希望原様に会うようなことがあったら、言ってあげる。

 「救ってくれるふりをして裏切るなんて、最悪です。わたしの将来、あなたのせいで馬鹿です」と。

 悪いことを始める選択は、もっとついた。

 とにかく菓子パン店舗を探した。

 そこで、ピンクの可愛い蒸しパンを見付けた。

 コイツに決める。

 ……えい!

 自分は、そのピンクの蒸しパンを、袋の上から、人差し指で押してやった。

 職責フィナーレ。

 これで二度と、こういう蒸しパンは一品にならない。適切無休壁です。泥棒と貫く。

 ここはターミナルビルの本屋と違って、私服防護員がある可能性が高い。

 夕暮れの通信局で観たことがある。オーダーをやる場内のふりをした私服防護員が、食事店舗で万引き犯を捕まえてあるシチュエーションを。

 あんな恐れの高い地方で、自分は蒸しパンを、盗まないまでも一品にならなくしてやった。

 これはもう、適切万引きではないか。

 今日二度目の万引き。

 将来二度目の万引き。

「……痛っ」

 顧客がようやっとワルになった楽しみを噛み締めているというのに、おじいさんたら、ぶつかって欠けるでほしい。

 ……って、あれ?

 おじいさん、その蒸しパン……

 だめだよ。

 カゴに入れちゃだめだよ。

 それはこれから、一品じゃないんだから。自分が一品じゃなくしてやったんだから。 おじいさんが買ったら、適切一品に患うでじゃないか。

 待って、おじいさん……

 あぁ……

 おじいさんは、蒸しパンをカゴに入れて、行ってしまった。

 しかも、自分がつぶした蒸しパンの他にも、おんなじピンクの蒸しパンを3つもカゴに入れて、行ってしまった。

 ……ずいぶん好きなんだなぁ、あの蒸しパン。

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蒸しパンを持って、レジに並んだ。

 混んでいるレジに並びながら、考えた。

 もし希望原様に会ったとして、「あなたのせいで万引きしたんだ。将来馬鹿です」と言ったら、希望原様は負い目で悩むだろう。

 だけど、希望原様に将来出会わなかったら?

 彼氏は、痛くも痒くも弱いじゃないか。

 だからぐっと、彼氏の見ていないところで悪いことをするのではなく、確実な方法で彼氏に仕返しをしなければ。

 たまたま自分は、いまや高性能犯行を行える能力を手に入れた。

 そんなふうに! WEBを駆使して……

「先方!」

 ……え?

「そちら! 蒸しパン!」

 考え事をしているうちに、自分がレジを打って貰う番になっていた。

 レジに立って掛かる中年女性が、わたしのことをしかめっ面で見ている。

 自分は急いで蒸しパンを彼氏に引き取りた。

 「いいの? 蒸しパン、ぺっちゃんこに潰れてるけど。まぁ、いいも何も、人々さっきから、自分で蒸しパン握りしめてたんだから。コスト払ってもらわなきゃ、こちらは参るんだけどね」

 見ると、腕の中間の蒸しパンは、自分が指で押しておじいさんが買った蒸しパンよりも、ぺっちゃんこに潰れていた。空気圧で、ビニールの口も空いていた。

 「あっ、あの、きちんと買いますから。いくらですか? あ! 百円ですよね。違うか、支払税金もあった……えっと」

 「百五円だ。その前に、蒸しパンをこちらによこして下さい。バーコードを遠さなきゃならないんで」

 「あー、そっか。すいません。はい、コイツ……あ!!」

 口の空いているクライアントを下に役に立つせいで、ピンクでかわいい蒸しパンは、ぽとりとわたしの人泣かせに落ちた。

 ……あぁ、短く彼氏に仕返し決める。

 あす、自分はまた戯画喫茶に来た。そしてレジはまた山口様。

 似たような通常……

 そんなふうに窺えるだろう。

 でも違う。

 今日は高性能犯行をしに来た。

「いらっしゃいませ。お客席はどうしてなさいますか?」

「高性能犯行を」

「え?」

「あ! 間違えました。違うんです。なんでもないんです」

 山口様は、きょとんとした顔つきでこちらを見ていた。

 かと思ったら……

 盛大な主張をあげて、微笑みだした。

 いかんせん。目の前の山口様は、今日こういう拍子、腹筋に腕を当てて笑い転げて掛かる。

 自分はどういう顔つきをしていたら好ましいんだろう。

「すまん……いてっ、腹部いたっ。あははは。前から思ってたんですけど、森千歳様って、ほんと面白い者ですよね」

「え? なぜわたしの名が聞こえるんですか?」

「わかりますよ、店員ですから。リーダー証明を見れば一目瞭然です」

「あっ、そっか……」

「今日は、何れの客席になさいますか? 端末、苦手じゃなくなったみたいですね」

「あー、よし。少々助かるようになったんで、今日もWEB客席でお願いします」

「ええ、そしたらこれが勘定。森様、前金ですからね」

 個室に入った。

 ……あぁ、戯画喫茶に向かう所作二ヶ月。

 とうとうレジの山口様に名を憶えられてしまった。

 いけない。早くこの状況をノックアウトしないと。誰も彼氏もが、わたしのことをニートで通常戯画喫茶に通っているそれぞれだと知る前に、この状況を変えないと。

 希望原様に仕返ししたところで、わたしの状況が何かなるのだろうか。

 ニートなことに変わりはない。友人も恋人もいないこういう有様は貫く。

 なのに、なんとなく面倒が沸いてきた。

 今まで希望原様の詩集を読んだり撫でたりしていたけど、会いたいなんて一度も思ったことがなかった。

 友人も恋人もほしいなんて本気で思ったことがなかったし、取り入れだって単にしたくなかった。

 何かをしたいと、これほどまでに思ったことはいよいよです。

 そう、仕返しがうまくいけば……

 ますます元気になるかもしれない。エターナルラビリンスの口コミの評判は?